大会長
謹啓 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
第5回日本臨床腎臓病看護学会学術集会・総会の大会長を賜りました井本千秋です。毎年参加していますが今回は大会長として参加することになり、これを機会により多くの方とつながり、腎不全看護の醍醐味を共有したいと思っています。
さて、今回のテーマは「For you ~私に何かできることはありませんか~」としました。いつでもすぐに困っている患者さんやスタッフ、その他、目の前の人に手を差し伸べられるようなそんな看護師でいたいという私の願いを込めています。
私が看護師になろうと思ったのも、認定看護師になろうと思ったのも誰かのお役に立ちたいという思いがあったからです。透析患者さんと関わるようになり、より一層その思いが強くなりました。透析を受けることにより様々な制限を強いられ、諦めたことも幾度とある中で「私たち看護師にできることはないか」と悶々とした気持ちになることもありました。“寄り添う”“傾聴”というのも看護ですが、さらに行動を起すには専門的知識や技術、コミュニケーションスキル、情報共有できるネットワーク、協働できるチーム医療などが必要となります。そこでこのような学会で自分の看護を語っていただき、それを共有したり、ディスカッションしたりして、明日からの看護につないでいただきたいと思っています。そうして誰かのナラティブの中で自分の関わったことが何らかの人生のお手伝いになっているといいなぁと期待しています。
「“For you”この学会があなたのこれからの看護の一助になりますように」と腎不全看護に携わる医療従事者への贈り物になるような学会を企画してまいります。是非、滋賀にお越しいただき、湖畔で癒しの時間もお楽しみください。